英商工会議所(BCC)は5日、今年の国内総生産(GDP)が前年比0.6%拡大するとの見通しを示した。12月時点の0.8%から引き下げたものの、リセッション(景気後退)入りは回避できるとみている。
BCCは、今年の第1四半期(1~3月)はプラス成長に復帰し、第2四半期は休日が増えることから成長率は低下するものの、夏にはロンドン五輪の効果で経済が浮揚すると予想。さらに2013年には通年で1.8%の成長を見込んでいる。
一方で失業者数は昨年第4四半期の約267万人から、2013年初めには290万人に拡大すると予想。中でも18~24歳の若年層では約85万人に達して失業率は23%前後になるとみる。このため、英中銀イングランド銀行は2013年末まで政策金利を0.5%に据え置くとみており、当初の今年いっぱいとの見方を大幅に修正している。
また3月末までの1年間の政府の借り入れは1,193億ポンドになる見通し。これは政府の予算責任局(OBR)の当初予想を約80億ポンド下回っており、政府は企業の支援に40億ポンドを投じる余裕があるとしている。
なお今月21日に発表される予算案については、企業に自信を与える施策が必要と指摘。4月に見込まれる事業税の5.6%引き上げを中止することや、効果的な信用緩和プログラムを実施することなどを求めている。
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