ジョンソン首相は9日、イングランドの新型コロナウイルス感染者に対する自主隔離の法的義務付けを2月下旬に撤廃する方針を明らかにした。当初は3月24日の撤廃を予定していたが、約1カ月前倒しする格好。
同首相は下院での演説で、2月21日に下院のハーフターム休会が明けた後、「新型コロナとの共存戦略」を提案する考えを示した。「(感染状況を巡る)現行の心強い傾向が続けば、国内の最後の制限措置を撤廃する」と述べ、「これには、検査で陽性反応が出た際の自主隔離の法的義務付けをまる1カ月早く終了することも含まれる」と話した。
英国では現在、感染者に対し最低5日間の自主隔離を求めている。自主隔離期間は原則として10日間だが、隔離5日目と6日目のラテラルフロー検査の結果がいずれも陰性なら、6日目から隔離を終了できる。この規則は3月24日に期限を迎えるが、ジョンソン首相はかねて、延長はしない方針を示していた。
ただ、首相報道官はスカイニュースに対し「インフルエンザと同様、感染者の出勤は推奨しない」と説明。自主隔離を義務付ける規則は撤廃するが、「ガイダンスは示す」としている。
英国のこの日の新規感染者数は6万8,214人と、1月下旬以降は減少傾向にあるものの高水準が続いている。政府統計局(ONS)のデータによると、2月5日までの1週間には英国で20人に1人が感染しており、前の週からやや数値が増えている。
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