政府は10月から成人の最低賃金を1.8%引き上げる。民間企業・技術革新・技能省が19日、明らかにした。英国の1月のインフレ率は3.6%とこれを大きく上回っており、最低賃金は実質的に目減りしていることになる。
低賃金委員会の勧告に基づき、21歳以上は1時間当たり6.19ポンドへと11ペンス上昇する。一方で、18~20歳と16~17歳は据え置かれ、それぞれ4.98ポンド、3.68ポンドのまま。見習は2.65ポンドへと5ペンス引き上げられた。
ビンス・ケーブル民間企業・技術革新・技能相は、今回の引き上げ幅は賃金と雇用のバランスがうまく取れていると評価。若年賃金の据え置きについては「苦渋の決断だったが、賃金が上がれば長期的に見て仕事を得にくくなり、若者のためにならない」と説明した。一方、労働組合会議(TUC)のブレンダン・バーバー書記長は「最低賃金引上げが雇用に悪影響を及ぼすという証拠はない」と反論している。
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