西部ザールラント州で25日、州議会選挙が実施され、メルケル首相率いる与党・キリスト教民主同盟(CDU)が第1党の座を維持した。ただ連立を組む自由民主党(FDP)は過去最低となる得票率で大敗。これを受けCDUは、最大野党・社会民主党(SPD)と大連立を組む考えを明らかにしている。
CDUの得票率は35.2%に達し、2009年の前回選挙の34.5%を上回った。SPDも30.6%と前回の24.5%から票を伸ばしたが、FDPは1.2%と議席獲得に必要な5%を下回り、議会入りできない状況となった。インターネット利用規制の緩和や大麻の合法化などを主張する海賊党は7.4%を獲得し、議会入りを決めている。
メルケル首相の側近は、FDPの大敗はザールラント州の事情を反映したもので国政レベルの連立には影響がないとの見解を示した。ただFDPの低迷が続けば、来年の連邦議会選挙に向け連立の組み替えを迫られる可能性も出てきている。
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