ドイツで25日、新型コロナウイルス感染症に起因する死者数が10万人を突破した。国立ロベルト・コッホ研究所の発表によると、パンデミック(世界的大流行)開始後の累計死者数は10万119人。同国は現在、感染第4波の渦中にあり、新政権は拡大阻止に向けた規制強化を検討している。
死者数は前日から351人増加。新規感染者数は7万5,961人で、過去7日間の人口10万人当たりの感染者数は419.7人と過去最多を更新した。中でも東部ザクセン州はこの日、全国平均の約2.5倍となる1,074.6人を記録した。
ブルームバーグによると、新首相就任が見込まれている第1党の中道左派・社会民主党(SPD)のショルツ財務相は24日、首相官邸内に危機対策本部を設置し、連邦16州の州政府と連携する方針を表明。また、感染時の重症化リスクが高い高齢者らと接する労働者に対し、ワクチン接種を義務化する可能性を示唆した。一方、メルケル首相から要請された2週間の短期ロックダウン(都市封鎖)については、実施を否定しているという。
連邦政府と州政府は先に、新型コロナウイルスのワクチン未接種者に対する新たな規制を導入することで合意。医療機関の受け入れ態勢が逼迫(ひっぱく)している地域を対象に、公共施設やレストランの利用を接種完了者またはコロナ感染から最近回復した人に限定するほか、未接種者には公共交通機関の利用や出勤時に陰性証明の提示を求める。
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