9月のドイツ連邦議会(下院)選挙で第1党となった中道左派の社会民主党(SPD)は8日、サスキア・エスケン共同党首(60)とラース・クリングベイル書記長(43)を新たな共同党首に指名した。同党のショルツ財務相は次期首相に就任する可能性が濃厚だが、党首職には就かない方針を示している。
両氏は、同党の執行委員会により全会一致で選出された。同党ではこれまで、エスケン氏とノルベルト・ワルターボルヤンス氏が共同党首を務めていたが、ワルターボルヤンス氏は退任する意向を示していた。
同氏の後任に就くクリングベイル新共同党首はショルツ氏の側近で、今回の選挙でSPDを勝利に導いた立役者の1人とされる。党首人事は12月の党大会で正式に決まる予定。
SPDは、下院選挙でメルケル首相が所属する中道右派の与党・キリスト教民主同盟(CDU)と姉妹政党であるキリスト教社会同盟(CSU)の保守連合を下し、第1党となった。現在、環境政党・緑の党およびリベラル派の自由民主党(FDP)と本格的な連立交渉を進めており、12月上旬にショルツ氏を首相とする新政権を発足させることを目指している。
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