フランス国民議会(下院)は5日、新型コロナウイルスのワクチン接種完了などを証明する「ヘルスパス」の提示義務付けを来年7月末まで延長可能とする法案を可決した。これにより、提示義務違反の罰則も厳格化される。
ヘルスパスは、ワクチン接種完了か検査での陰性結果、感染からの回復を証明するもの。今年8月からは、飲食店や文化施設、ショッピングセンター、長距離列車、航空機などの利用時に提示することが義務付けられているが、現行法では11月15日までしか適用できなかった。
今回可決された法は、感染対策のために政府が規制を導入する権限を延長するもので、マスク着用の義務付けや移動制限、店舗の休業などを議会を通さず導入できる。元老院(上院)は先に、期間延長を来年2月末までにとどめるよう求め反対したが、今回の国民議会の決議で7月末までの延長が可能となった。
この法により、偽造ヘルスパスの作成・所持の罰則が厳格化され、これまでの実刑3年と罰金4万5,000ユーロが、最大実刑5年と罰金7万5,000ユーロに引き上げられる。また、学校に生徒のワクチン接種や感染の有無を把握する権限が与えられる。
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