シンクタンクの国立経済社会研究所(NIESR)は3日、英国経済は今年上半期中にリセッション(景気後退)入りし、国内総生産(GDP)は通年で0.1%縮小するとの見通しを発表した。NIESRは政府に対し、経済成長を促すため財政支出の削減を一時的に抑えるよう求めている。
マイナス成長に陥る理由として、個人消費の落ち込みが続く上、内外の需要の先行きが不透明なため企業も投資を控える点を挙げ、短期的には経済状況が好転する見込みはないと指摘する。ただしユーロ圏の債務危機が解決すれば、2013年には2.3%のプラス成長に転じると予想している。
国内の物価上昇圧力は急速に減速し、インフレ率は年内に2.2%まで低下して、2013年には1.4%になるとみている。一方で失業率は高止まりとなり、昨年11月までの3カ月間の8.4%が今年は9%程度に上昇し、2014年に入っても約7%までしか低下しないという。
なお世界経済については、今年は中国とインドにけん引されて3.5%拡大し、2013年は成長率が4%に達すると予想。米国経済も今年は2%のプラス成長となるとみている。
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