• 印刷する

英、接触追跡の通知要件緩和 自主隔離の対象者減らす狙い

英政府は2日、新型コロナウイルス感染者との濃厚接触の有無を確認するため国民医療制度(NHS)が運用している接触追跡アプリの通知要件を一部緩和し、自主隔離を勧告される人を減らすと発表した。同アプリを巡っては、自主隔離の対象者が急増したことで企業活動に支障が出ていた。

これまでは、無症状でも検査で陽性反応が確認された日から5日前にさかのぼって濃厚接触者に通知し自主隔離を求めていたが、これを2日前までの濃厚接触者に変更する。陽性者が感染力のピークに達していない時期の濃厚接触者を除外するもので、アプリの感度に影響はなく、自主隔離を求める高リスクの接触者の数に変わりはないという。この変更は2日から適用されている。 

ジャビド保健・社会福祉相はこの変更について、「自主隔離が人々や企業にもたらす混乱を軽減するとともに、最もリスクの高い人々を確実に保護する」として、適切なバランスを取ったものと説明している。

政府は併せて、接触追跡アプリに対する科学者による分析結果を明らかにした。このアプリにより、感染者が急増していた7月初めからの3週間で1日当たり最大2,000件、全体では5万件を超える感染を回避したという。これは自主隔離の勧告を60%の人が順守したと仮定した場合の試算で、推定では1,600人の入院を防いだとしている。また、同アプリにより感染拡大が週に約4.3%減少し、アプリに200~250件の検査結果が入力されるごとに1人の入院を防いでいることが示されたという。

イングランドでは8月16日から、18歳以下の子供およびワクチンの接種を完了した成人は、感染者と濃厚接触しても自主隔離をする義務がなくなる。ただし濃厚接触した場合には、PCR検査を受けるよう推奨している。


関連国・地域: 英国
関連業種: 医療・医薬品社会・事件

その他記事

すべての文頭を開く

フレイザーズ、南ア進出へ 地場スポーツ用品大手を買収(11/27)

英DSスミス、ハンガリー3工場に投資(11/27)

アズダ、クリスマスの支出控えを予想(11/27)

英のサイバー攻撃被害、5年で440億ポンド(11/27)

たばこのインペリアル、通期は1%増益(11/27)

英産業連盟、増税案に懸念 企業の採用削減や投資機会損失(11/26)

バーティカル、米投資社から5千万ドル調達(11/26)

エアビー、ロンドンで長期賃貸サービス開始(11/26)

職場のストレス、英国は欧州で最悪=報告書(11/26)

ウェールズ、観光税導入へ=27年にも(11/26)

すべての文頭を開く

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。

の記事は有料サービスご契約者様限定記事です。契約すると続きをお読みいただけます。契約されている方は、画面右側にある各種ログインからログインください。
無料トライアルはこちら
購読申し込みはこちら

NNAからのご案内

各種ログイン