イングランドで2日午前4時から、米国と欧州連合(EU)の新型コロナウイルスのワクチン接種完了者を対象に、感染リスクが中程度とされる「黄」リスト国からイングランドに入国した際の10日間の自主隔離が免除された。英政府はこれにより、経済回復に加え、外国に住む家族や友人が再会しやすくなるとしている。併せて、イングランド発の国際クルーズ船の運航が16カ月ぶりに解禁となった。
自主隔離が免除されるのは、EU域内で欧州医薬品庁(EMA)が承認したワクチンか、米国内で米食品医薬品局(FDA)が承認したワクチン、またはスイスのワクチンプログラムで接種を受けた入国者。入国後8日目の感染検査は不要だが、出国前のラテラルフロー検査かPCR検査、入国後2日目のPCR検査は受けなければならない。18歳未満も自主隔離の免除対象で、年齢によっては検査の必要もない。
なお、フランスからの入国者には別の規制が適用される。
航空各社は今回の決定を歓迎しつつも、感染リスクが低く、入国後の自主隔離が不要な「緑」に分類される国を増やすよう政府に呼び掛けている。
ロンドン・ヒースロー空港を運営するヒースローのジョン・ホランドケイ最高経営責任者(CEO)は、現在の渡航規制が複雑であると指摘。PCR検査を廃止して、より安価なラテラルフロー検査のみにするなど簡略化とコスト削減を求めている。
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