英国で6日、地方選の投票が行われた。ロンドンなど13都市の市長選や、スコットランドおよびウエールズ議会選、ロンドン市議会のほか地方自治体143カ所の議会選など、各種の選挙が1日に集中する「スーパー・サーズデー」となった。投票権を持つ有権者数は計4,800万人に上り、2019年の総選挙以降で最大規模の選挙となった。BBC電子版などが伝えた。
ロンドン市長選では、労働党の現職カーン市長に保守党の公認候補ショーン・ベイリー氏らが挑んだ。最新の世論調査では、カーン氏が得票率50%以上で再選を決めるとみられている。開票結果は週末に発表される見通し。
スコットランド議会(定数129)選では、英国からの独立を巡る住民投票の実施を目指す与党・スコットランド民族党(SNP)が単独過半数を獲得できるかどうかに注目が集まる。最新の世論調査では、過半数に6議席届かないと予想されているが、同じく独立派の緑の党と合わせると過半数を上回る見込み。大半の選挙区の開票結果は7日中に明らかになる見通しだ。
この日は地方選に加え、イングランド北東部ハートルプール(Hartlepool)で下院議員の補欠選挙の投票も行われた。労働党のマイク・ヒル議員がセクハラ疑惑で辞任したことを受けたもの。同選挙区は1974年から労働党が支配するが、今回は与党・保守党の勝利が予想されている。開票結果の公表は7日朝の見通し。
この日に選挙が集中した背景には、新型コロナウイルスの影響で昨年に予定されていた一部選挙が延期されていたこともある。ロックダウン(都市封鎖)下で行われた今回の選挙では、投票ブースの頻繁な消毒や対人距離の確保、有権者による鉛筆の持参といった感染対策が取られた。
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