ドイツ連邦統計庁は7日、昨年の公的部門の財政収支が1,892億ユーロの赤字になったと発表した。赤字は2013年以降で初めてで、赤字幅は1990年の東西ドイツ統合以降で最大となった。新型コロナウイルス対策で歳出が大きく増えた一方、歳入が落ち込んだため。
歳入は前年同期比3.5%減の1兆4,894億ユーロ。歳出は12.1%増えて、1兆6,786億ユーロだった。歳出のうち、約178億ユーロは新型コロナウイルス対策のため連邦政府から各州に支払われ、約130憶ユーロが健康保険基金への拠出に使われた。
財政収支の内訳は、連邦政府が1,299億ユーロの赤字。州政府も335億ユーロの赤字となったが、地方自治体は20億ユーロの黒字を計上した。社会保障基金は279億ユーロの赤字だった。2019年の財政収支は、全体で452億ユーロの黒字となっていた。
ショルツ財務相は先に、新型コロナウイルスの影響による景気低迷から脱却するため必要なことは「何でも取り組む」と述べており、今後も歳出拡大が続く見通し。
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