ドイツのメルケル首相と連邦16州の首相は23日、新型コロナウイルス感染の第3波を封じ込めるため、現行の全国的な封鎖措置を4月18日まで延長することで合意したと発表した。これにより、美術館やジムなどの施設は引き続き閉鎖となる。特に4月1~5日のイースター休暇中は外出自粛が強く奨励されるほか、スーパーを含むほぼ全ての店舗が閉鎖される。
政府は今回、イースター休暇中は、大半の店舗営業を停止する。一方、スーパーなど食料品を販売する店舗のみ4月3日の営業を許可している。
同期間中の集会可能人数は、14歳未満を除く最大2世帯もしくは最大5人に制限。礼拝行事についても、教会側にオンラインでの開催を要請した。
また、国外旅行の自粛も勧告したほか、渡航者は帰国便の搭乗前に感染検査を受ける必要がある。
メルケル首相は「われわれは新たなパンデミック(世界的流行)に入っている」と警告。感染が拡大している変異株が「これまでの努力を台無しにした」と懸念を示した。
ドイツは先に、感染者数に応じた段階的な規制緩和を開始。直近1週間の人口10万人当たりの感染者数が50人を下回る地域では、一部小売店や美術館などの営業再開も許可された。一方、政府は3日連続で同感染者数が100人を超えた場合は「緊急ブレーキ措置」として、緩和前の規制を再導入する方針を示していた。
国立ロベルト・コッホ研究所によると、ドイツの22日時点での同感染者数は107人で、集中治療室(ICU)の病床ひっ迫につながるとされる水準の100人を超えている。
メルケル首相と州政府首相は、4月12日にその後の規制方針について協議する予定だ。
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