ドイツのメルケル首相は5日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための全国的な封鎖措置を1月末まで延長すると発表した。生活必需品以外を扱う店舗や学校の閉鎖も継続する。感染拡大が深刻な地域の住民については、移動を自宅のある地域から15キロメートル以内に制限するなど、一部規制が強化された。
今後は、直近7日間の新規感染者数が人口10万人当たり200人を超える地域の住民は、仕事などの正当な理由がない限り、自宅のある地域から15キロメートルを超えての移動が制限される。日帰りの旅行は対象外となる。
生活必需品を扱う店舗を除き、飲食店やレストラン、学校は1月31日まで引き続き閉鎖となる。また、私的な集まりについても、2世帯5人までから最大2人までに制限される。
メルケル首相は今回の決定について「たとえ困難なものであっても正当化されると信じている」と述べ、国民に理解を求めた。政府は25日に規制の見直しを行う。
同国では昨年11月2日から、飲食店などの営業を禁止する部分的な封鎖措置を導入。12月からは生活必需品を扱う店舗を除く小売店や学校なども閉鎖している。当初は1月10日に現行措置の解除を予定していた。
国立ロベルト・コッホ研究所によると、新型コロナウイルス感染による過去24時間の死者数は944人で、新規感染者数も1万2,000人弱に上るなど、感染拡大に歯止めがかかっていない。
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