メルケル独首相と連邦16州の首相は25日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための全国的な制限措置を少なくとも12月20日まで延長することで正式に合意した。来年1月上旬までさらに延長する可能性も高いとしている。クリスマスから新年にかけては一部規制が緩和されるものの、レストランなどは引き続き営業停止を求められる。
ドイツでは11月2日から飲食店や劇場・映画館、スポーツ施設の営業が禁止され、世帯間の交流は最大2世帯10人までに制限されている。当初は30日までとしていたが、感染者が増え続けていることから、さらなる延長が検討されていた。
メルケル首相と各州首相はこの日、7時間に及ぶ協議の末、合意に達した。メルケル氏は記者会見で「封鎖措置を12月20日まで延長することにより、全国の状況を大幅に改善することを目指す」と説明。「ただ、感染が拡大しているため、年明け以降も大規模な制限措置が必要になるだろう」と話した。
同首相と各州首相は併せて、12月1日から一部規制を厳格化することでも合意した。世帯間交流を最大2世帯で14歳未満の子供を除き5人までに制限するほか、マスク着用義務の対象となる場所を拡大する。また、スキー旅行は少なくとも来年1月10日まで控えるよう強く要請している。
一方、12月23日~来年1月1日のクリスマス休暇期間については、一部規制を緩和。集会可能人数を子供を除き最大10人とする。大みそかの花火については、禁止には踏み込まず自粛を促している。
各州は、過去1週間の新規感染者数が10万人当たり50人を切る日が7日間続けば、制限措置を独自に緩和できるが、現時点では全国平均で約140人と、これを大幅に上回っている。ドイツではこの日、新型コロナウイルスによる過去24時間の感染死者数が410人となり、感染第1波のピーク時を超えて過去最多となっている。
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