英政府は20日、新型コロナウイルス対策の影響を受ける従業員の賃金を補助する「コロナウイルス雇用維持制度」の申請受付を開始した。歳入関税庁(HMRC)によると、受付開始から30分で申請件数は6万7,000件に上った。
雇用主は、HMRCが開設した専用ポータルサイトからオンラインで申請できる。補助金は雇用主の銀行口座に6営業日以内に振り込まれる見込み。4月末の賃金支払いに間に合わせるには、22日までに申請する必要がある。HMRCでは5,000人のスタッフをこの処理に充てており、1時間に最大で45万件の申請の受け付けができるという。
この制度では、感染対策の影響を受ける企業が、雇用を維持し一時帰休とする従業員の賃金について、月額2,500ポンドを上限に80%までを補助する。当初は3~5月の3カ月分の補助を見込んでいたが、スナク財務相は17日にこれを6月末まで1カ月延長すると発表した。対象となる従業員は、飲食店や小売業をはじめ数百万人に上るとされ、予算責任局(OBR)は、政府の負担が3カ月間の場合で総額420億ポンドに達するとの見通しを示していた。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。