• 印刷する

英政府、封鎖解除の5条件提示 医療体制の余裕や死者減少など

英政府は16日、新型コロナウイルス対策の封鎖措置を解除するために必要な五つの条件を明らかにした。国民医療制度(NHS)の受け入れ態勢に十分な余裕があることや、死者数の減少傾向が続くことなどを挙げている。

療養中のジョンソン首相の代行を務めるラーブ外相はこの日の記者会見で、封鎖措置を少なくとも3週間延長すると発表。感染者の増加ペースは規制緩和に転じるほど落ち着いていないと述べ、現時点で規制を変更すれば感染の「第2波」を迎えると警告した。

その上で、封鎖措置の緩和に向けてはまず第一の条件として、NHSの集中治療室の病床数が十分に確保できている必要があると説明。また、二番目の条件として、新型コロナウイルス感染症(COVID19)による死者数が安定して減少し続けることを挙げた。

このほか第三の条件は、緊急時科学諮問グループ(SAGE)のデータにより全体的な感染率の低下が証明され、管理可能なレベルにあること。第四の条件は検査体制や防護用品の供給体制が整うこととし、第五の条件として、規制緩和により感染の「第2波」が生じ、NHSが混乱に陥る恐れがないという確証が得られることを挙げている。

ラーブ外相はこの日、封鎖解除の時期や手順の見通しには踏み込まなかった。最大野党・労働党のスターマー党首は15日、ラーブ氏宛ての公開書簡で、政府は16日に延長の発表と併せて「封鎖解除の時期や手順に関する政府の見解と、その判断基準も示すべき」と要求。ただ政府は、感染がピークに達する前に「出口戦略」を公言すれば国民が混乱し、封鎖措置が徹底されなくなるとの懸念から、現時点では解除の見通しには言及しない方針を示していた。


関連国・地域: 英国
関連業種: 医療・医薬品マクロ・統計・その他経済

その他記事

すべての文頭を開く

英米、貿易協定の締結を発表 輸出車関税10%に=年10万台(05/09)

R・ロイス、イスタンブール空港に整備拠点(05/09)

英中銀、4.25%に利下げ=見通し困難を強調(05/09)

Bスチール、182人を新規雇用=生産拡大で(05/09)

政府系基金、S・パワーの送電網刷新を支援(05/09)

ボノビア、新CEOにボーダフォンCFO(05/09)

ハーバー・エナジー、250人の人員削減(05/09)

ヒースロー停電、いまだ原因不明=中間報告(05/09)

英米、貿易交渉で合意間近か 低関税枠で最終調整=政府関係者(05/08)

ドローンのテックエバー、ユニコーン企業に(05/08)

すべての文頭を開く

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。

の記事は有料サービスご契約者様限定記事です。契約すると続きをお読みいただけます。契約されている方は、画面右側にある各種ログインからログインください。
無料トライアルはこちら
購読申し込みはこちら

NNAからのご案内

各種ログイン