ドイツ北部ハンブルク州で23日、州議会選挙(定数121)が行われ、中道左派の社会民主党(SPD)が第1党を維持する見通しとなった。緑の党が大きく躍進する一方、国政でSPDと連立を組む中道右派のキリスト教民主同盟(CDU)は過去最低の得票率となった。
選挙管理委員会の暫定結果による得票率は、SPDが39%と前回2015年の選挙から約6ポイント低下。緑の党は24.2%とほぼ倍増し第2党に躍り出た。CDUは11.2%で第3党に転落。極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は前回の6%から5.3%に落ち込み、議席獲得に必要な5%をかろうじて確保する見込みだ。左翼党は9.1%、自由民主党(FDP)は5%となっている。投票率は63.3%だった。
CDU敗北の背景には、クランプカレンバウアー党首が年内の辞任を発表するなど、党内が混乱に陥っていることがある。一部党員が、中部テューリンゲン州の州首相選でAfDと同調してFDPの候補支持に回っており、CDUにこの批判が集まったことも影響している。AfDが退潮したのは、先の西部ハーナウ(Hanau)での銃乱射事件で9人が殺害され、極右に対する懸念が高まったためとみられている。
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