ジョンソン首相は13日、内閣改造に着手した。ジャビド財務相は留任を拒否して辞任し、後任にはリシ・スナーク首席財務担当相が抜てきされた。ジャビド氏は、側近の更迭を求められたことに反発したとみられている。ラーブ外相やパテル内相ら主要閣僚は留任する一方、レッドソム民間企業・エネルギー・産業戦略相やビリアーズ環境・食糧・農村相、スミス北アイルランド相らが閣外に去っている。
バックランド司法相や、与党・保守党の重鎮であるゴーブ・ランカスター公領相、リースモグ下院院内総務は留任。欧州連合(EU)離脱に伴い廃止されたEU離脱相を務めていたバークレー氏は、スナーク氏の後任の新首席財務担当相として閣議に出席する。シャップス運輸相とハンコック保健相も留任する。
BBC電子版によると、ジャビド氏はかねて首相側近のドミニク・カミングス氏との不和がうわさされていた。同氏は今回、首相から全側近の更迭を求められたが、「自尊心のある閣僚」なら受け入れられないとして、辞意を表明した。
後任のスナーク新財務相は39歳で、2015年に下院議員に当選。インド系移民を両親に持ち、アジア系議員としては前任のジャビド氏に続き史上2人目の財務相となる。2016年の国民投票ではEU離脱を支持し、早くからジョンソン首相への支持を表明していた。妻はインドのIT(情報技術)大手インフォシスの共同創業者の娘。
ジョンソン首相は11日の閣議で、イングランド北部とロンドンを結ぶ高速鉄道「ハイスピード2(HS2)」の建設計画を進めることを承認。同計画の監督に専念する閣僚ポストを新設する方針を示している。
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