ロシア国家会議(下院、定数450)は16日、プーチン大統領が首相候補に指名した連邦税務局のミハイル・ミシュスチン長官(53)を圧倒的多数の賛成で承認した。これを受けて、同大統領はミシュスチン氏を首相に正式任命した。
ロシア国家会議は、棄権した41人を除き、383人全員が賛成票を投じた。ミシュスチン新首相は数日中に組閣する。
プーチン大統領は先に、大統領や議会の権限を大幅に変更する憲法改正案を提案。これを受け、内閣が総辞職していた。2024年の大統領任期満了を見据え、政府内部の派閥争いを減らしたい考えとみられている。
また、メドベージェフ政権を解散させることで、数年にわたる緊縮政策と年金支給年齢の引き上げに対する国民の不満に応える姿勢を示すことができる。
メドベージェフ氏は2012年に首相に就任。以降、ロシアは2014~2016年の景気後退や西側諸国による経済制裁、ロシアの生命線とも言える原油価格の大幅変動などを経験している。実質賃金は5年連続で低下。政府の支持率に影を落とし始めており、ひいてはプーチン大統領自身の支持率にも影響するとみられている。
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