中銀のドイツ連邦銀行は21日発表した月報の中で、ドイツ経済は第3四半期(7~9月)もマイナス成長となった可能性があるとの見方を示した。輸出依存型の製造業が引き続き落ち込んでいるためで、輸出の減速が国内経済全体に波及する懸念があるとしている。
ドイツの第2四半期の国内総生産(GDP)は前期比0.1%減だったため、第3四半期もマイナス成長であればリセッション(景気後退)に陥ったことになる。しかし連銀は「生産能力が有効に活用されない広範で長期にわたる生産の低下は、現在のところ見られない」として、全面的なリセッションは予想していない。
ドイツ経済は、自動車業界の伸び悩み、輸出に依存する製造業に影響を及ぼす貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱を巡る先行き不透明感により、逆風にさらされている。連銀は「輸出の持続的な回復や製造業の安定化を示す兆候は今のところほんど出ていない」と指摘。一方で内需型の産業は成長を下支えし、労働市場が堅調なため収入の見通しも引き続き良好という。ただし、輸出の低迷の影響が他の産業分野にも広がるリスクに言及している。
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