英政府統計局(ONS)は9月30日、2019年第2四半期(4~6月)の国内総生産(GDP、改定値)が前期比0.2%減少したと発表した。速報値から変化がなく、第1四半期の0.6%増から2012年第4四半期以降で初のマイナス成長を記録した。
産業別に見ると、英国経済の原動力であるサービス業は0.1%増加。伸びは前期から0.3ポイント減速した。うち自動車販売を含む運輸・倉庫・通信は0.6%伸びた。ビジネスサービス・金融と流通・ホテル・レストランは横ばいとなっている。
鉱工業は1.8%縮小。うち製造業は2.8%落ち込み、採鉱・採石は1.1%減少した。一方、電気・ガス・蒸気・空調供給は2.8%、水道・下水・廃棄物処理は1.2%それぞれ増えている。
建設業は1.2%のマイナス。農林水産業も0.4%減らしている。
支出項目別では、投資を示す総固定資本形成が6.6%減と、前期の1.6%増からマイナスに転落。半面、政府最終消費支出は1.1%拡大し、家計最終消費支出は0.4%増加した。
貿易は輸出が6.6%落ち込み、輸入は大きく13%減少。輸出から輸入を差し引いた純輸出はGDPを2.6ポイント押し上げた。
GDPは前年同期比では1.3%拡大し、前期から0.8ポイント減速。こちらは速報値から0.1ポイント上方修正されている。
シンクタンクの国立経済社会研究所(NIESR)は先に、第3四半期のGDPが前期比0.3%拡大するとの推計を発表。第2四半期のマイナス成長からプラスを回復すると見込んでいる。
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