仏自動車大手ルノーは16日、上半期(1~6月)の世界販売台数(小型商用車含む)が前年同期比6.7%減の193万8,579台となったと発表した。欧州市場は横ばいだったものの、それ以外が大きく落ち込んだ。主要市場の低迷や貿易障壁により自動車産業が世界的に不振に陥っていることが響いた。
地域別に見ると、足元のフランスを含む欧州は107万641台で横ばい。うちフランスが2.5%減った一方、同国を除く欧州は1.4%増えた。
欧州以外の販売は13.9%減少。アフリカ・中東・インド・太平洋は27.7%縮小した。中国は23.8%、ユーラシアは5.2%それぞれ減っている。米大陸はアルゼンチンが50.2%と大きく落ち込み、全体では3.9%のマイナスに沈んだ。
国別販売台数ではフランスが首位。2位と3位にはそれぞれロシアとドイツがつけ、4位はイタリア、5位はブラジルだった。
ブランド別では、全体の6割超を占める「ルノー」が122万9,658台と11.5%減少。韓国合弁の「ルノーサムスン」は13.3%減少し、3万3,463台だった。半面、ルーマニア子会社の「ダチア」は39万5,077台と4.5%伸び、露アフトバスが手掛ける「ラーダ」も19万9,162台を売り上げ1年前を6.8%上回った。
ルノーは今年について、世界の自動車市場の規模は前年を下回ると予想。欧州については、英国の合意なき欧州連合(EU)離脱を免れれば堅調を維持するとしている。欧州以外では、ロシアが2~3%縮小する一方、ブラジルが8%拡大するとの見通しを示した。下半期には欧州とロシア、インド、中国で新型車を投入する方針だ。
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