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英国、排出量実質ゼロ目指す 主要先進国に先駆け2050年までに

英政府は12日、2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする目標を打ち出した。2008年に制定された気候変動法を改正することで、この目標に法的拘束力を持たせる。世界の主要先進国に先駆けて、こうした目標を法制化する格好となる。

メイ首相はこの日、議会承認の必要のない委任立法の形で、2008年気候変動法の改正を議会に提出した。同法では現在、2050年までに温室効果ガスの排出量を1990年比で80%削減する目標を掲げているが、今回の改正ではこの目標をより厳格化。温室効果ガスの排出量から植樹などを通じた吸収量を差し引いた実質的な排出量を、2050年までにゼロにすることを目指す。

同法に定められた目標を巡っては、政府の独立諮問機関である気候変動委員会(CCC)が5月に厳格化を推奨していた。CCCはその際、国際的な炭素クレジットの購入により排出量を相殺する案も提言していたが、メイ首相はこうした手法を拒否している。

メイ首相は、「英国は産業革命中、化石燃料を利用した技術革新で世界の先頭に立った」とした上で、「今度はよりクリーンで環境に優しい成長に向け世界の先頭に立つ必要がある」と話した。

英産業連盟(CBI)をはじめ国内の主要企業はかねて、政府にこうした目標の導入を求めていた。CBIのキャロリン・フェアバーン事務局長は今回、「こうした取り組みは英国の競争力を高め、長期的な繁栄を確かなものにする」とコメントしている。一方、環境保護団体グリーンピースも、新目標は「温暖化防止運動の全参加者にとって画期的な出来事」であり、まもなく辞任するメイ首相の誇るべき遺産となると評価。ただ、国際炭素クレジット利用への抜け穴もあるとして、さらなる対策を求めている。

2050年までに排出量を実質ゼロにする目標は、欧州委員会が昨年11月に提案したほか、フランス政府も議会にこうした法案を提出しているが、いずれもまだ正式に承認されていない。主要7か国(G7)以外ではフィンランドが2035年、ノルウェーが2030年までの排出量実質ゼロ化を目標に掲げるものの、ノルウェーは炭素クレジットの購入による相殺を認めている。[環境ニュース][EU規制]


関連国・地域: 英国フランスEUフィンランドノルウェー
関連業種: マクロ・統計・その他経済政治

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