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メイ首相、バックストップでEUに妥協要請

メイ首相は8日、英イングランド東部リンカーンシャー州で演説し、英下院で欧州連合(EU)離脱協定の承認を獲得するためには、EUが同協定に含まれる「バックストップ(安全策)」への法的拘束力のある変更に応じる必要があると訴えた。下院での再採決が12日に迫る中、同協定が可決するかどうかはEUの判断次第と強調し、妥協を求めている。

同首相は、英国は「バックストップ」を巡る行き詰まりの打開に向け、EUに「真剣な提案」を行ったと説明。「向こう2、3日にEUが下す決断は、下院での採決結果に大きな影響を及ぼす」とした上で、「下院の懸念に対処するためにはあとひと押しが必要」と強調。「下院が離脱協定を支持するために必要な決断」を下すようEUに求めた。

また、下院が12日の再採決で同協定を拒否した場合、「何が起こるかは誰にもわからない」と指摘。EU離脱の延期や合意なき離脱に加え、EU離脱の取り消しの可能性もあるとしている。

最大野党・労働党のコービン党首は、メイ首相のこうしたEUへの呼びかけについて「必死さを感じる」とコメント。同党はあくまでEU離脱協定に反対票を投じ、合意なき離脱の可能性も拒否した上で、同党独自のEU離脱方針をあらためて修正案として提出するとしている。

メイ首相は12日にEU離脱協定が再び否決された場合、離脱期限の3月29日に合意なしに離脱するべきかどうかの採決を13日に行い、これが拒否されればさらに翌14日に、離脱延期の是非を問う採決を実施する方針を示している。


関連国・地域: 英国EUアイルランド
関連業種: マクロ・統計・その他経済政治

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