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英下院、きょう離脱協定採決 EUは「確証」示し承認後押し

英下院(定数650)で15日、欧州連合(EU)離脱協定を巡る採決が行われる。EUは14日、同協定に含まれるアイルランド国境問題の「バックストップ(安全策)」を巡り、英政府宛ての書簡を公表。これが一時的措置であるとの確証を示し、英下院での承認獲得を後押しした。メイ首相はその後の演説で、英国のために同協定を支持するようあらためて下院議員に訴えた。

EUの書簡は、メイ首相からの求めに応じ、トゥスクEU大統領と欧州委員会のユンケル委員長が連名で記した。EUはこの中で、「バックストップ」はあくまで「一時的」な措置に過ぎず、「可能な限り速やかに」代替措置に置き換えると約束した。英国のコックス法務長官はこの書簡に関する政府への法的助言の中で、EUの確証は「法的な効力を持つ」との見解を示す一方、いったん「バックストップ」が導入された場合、英・EUの双方とも一方的にこれを脱することができない事実に変わりはないと指摘している。またEUは書簡で、「バックストップ」を巡り交渉を再開する可能性を否定している。

こうした中、メイ首相は演説で、同協定が下院で否決されれば、英国が合意なしにEUを離脱するリスクがあるとあらためて強調。ただ、過去1週間の政局を見る限り、否決を受け下院がまひ状態に陥り、英国がEUを離脱できなくなる可能性の方がむしろ高まっているとの見方を示した。

同協定が下院で可決されるためには、318票以上の支持を獲得する必要があるが、スカイ・ニュースは現時点での賛成票が200票に満たないとの推計を示している。下院は先に英EU離脱法を改正し、同協定が否決された場合、政府に3日以内にその後の方針を示すことを義務付けたが、英国は3月29日にEUを離脱することが決まっており、残された時間は少ない。タイムズがEU外交筋の話を元に伝えたところによると、EUは英国が3カ月の離脱期限延長を求めると予想している。


関連国・地域: 英国EUアイルランド
関連業種: 政治

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