英政府統計局(ONS)は9日、2018年第3四半期(7~9月)の国内総生産(GDP、速報値)が前期比0.6%増加したと発表した。第2四半期の0.4%から伸びが加速。温暖な気候で個人消費が後押しされ、2016年第4四半期以降で最高を記録した。
産業別に見ると、英経済の原動力であるサービス業は0.4%拡大。伸びは前期から0.2ポイント減速した。うち自動車販売を含む運輸・倉庫・通信は1.4%増加し、流通・ホテル・レストランは0.8%、ビジネスサービス・金融は0.3%それぞれ伸びた。
鉱工業は0.8%増加し、第2四半期の0.8%減からプラスに転じた。うち電気・ガス・蒸気・空調供給は1.9%拡大し、採鉱・採石は1.7%増加。製造業と水道・下水・廃棄物処理はそれぞれ0.6%、0.3%増えている。
建設業は2.1%増加し、農林水産業は0.2%伸びた。
GDPは前年同期比では1.5%拡大し、伸びは前期から0.3ポイント加速した。
ONSは第3四半期について、「温暖な気候やサッカーのワールドカップ(W杯)により7月の消費が大きく押し上げられた」と分析。また今年初めの経済成長が低調だった反動もあると指摘している。
国際通貨基金(IMF)は10月、英国の今年のGDP成長率が1.4%になり、来年については1.5%になるとして共に従来予想を維持している。
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