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CSUが歴史的大敗 バイエルン州議会選、過半数失う

独南部バイエルン州で14日、州議会(定数205)選挙の投開票が行われ、メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)の姉妹政党で同州を地盤とするキリスト教社会同盟(CSU)が得票率37.2%で勝利した。だが2013年の前回選挙から10.5ポイント下落し、1950年以降で最低を記録。議席数は85議席にとどまり、単独過半数を失った格好だ。

CSUに次いで得票率が高かったのは緑の党で、17.5%。前回から8.9ポイント上乗せし、38議席を得た。地域政党「自由な有権者」は11.6%と2.6ポイント伸ばし、3位(27議席)に浮上。第2党だった中道左派の社会民主党(SPD)は9.7%と大きく10.9ポイント落ち込み、22議席だった。

一方、ユーロ圏解体と反難民を訴える「ドイツのための選択肢(AfD)」は10.2%で、こちらも22議席を獲得。AfDが同州で議席を勝ち得るのは初めてとなる。自由民主党(FDP)は1.8ポイント伸ばして5.1%と、議席獲得に必要な5%を超えた。なお投票率は72.4%と、5年前の63.6%を上回っている。

CSUは、寛容な移民政策の推進に対する有権者の不満や、左右両派の政党からの反発などを背景に、過去数カ月にわたり支持率が低下。同党は1957年以来、バイエルン州で単独政権を維持してきたが、今回の結果を受けて他党と連立を組む必要が生じそうだ。連立相手としては「自由な有権者」が有力視されており、緑の党と組むことにはかねて慎重な姿勢を示している。AfDとの協力については、強く否定した。

今回の大敗によりメルケル首相が内閣改造に踏み切る可能性が浮上しており、CSU党首のゼーホーファー内相への辞任圧力も高まりそうだ。また、28日の中部ヘッセン州地方選挙では、現与党CDUの苦戦が予想されている。


関連国・地域: ドイツ
関連業種: マクロ・統計・その他経済政治社会・事件

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