英政府統計局(ONS)は10日、2018年第2四半期(4~6月)の国内総生産(GDP、速報値)が前期比0.4%増加したと発表した。猛烈な寒気の影響で落ち込んだ第1四半期の0.2%から伸びが加速した。
産業別に見ると、英経済の原動力であるサービス業は0.5%拡大。伸びは前期から0.2ポイント加速した。うち自動車販売を含む運輸・倉庫・通信は1.3%増加し、流通・ホテル・レストランは1.1%、ビジネスサービス・金融は0.2%それぞれ伸びた。
鉱工業は0.8%減少し、第1四半期の0.4%増からマイナスに転じた。うち電気・ガス・蒸気・空調供給は2.7%縮小。製造業は0.9%落ち込んだ。一方、水道・下水・廃棄物処理は1.9%拡大し、採鉱・採石は0.7%増えている。
建設業は0.9%増加し、農林水産業は前期から横ばいだった。
GDPは前年同期比では1.3%拡大し、伸びは前期から0.2ポイント加速した。
ONSは第2四半期について、「温暖な気候やサッカーのワールドカップ(W杯)により消費が押し上げられた」とした一方、実質GDPの伸びは減速傾向にあると分析している。
欧州委員会は7月、英国の今年のGDP成長率が1.3%になるとの見通しを示し、従来予測から0.2ポイント引き下げた。来年については1.2%になるとの予想を維持している。
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