英政府統計局(ONS)は18日、6月の消費者物価指数(CPI、2015年=100)が105.8ポイントとなり、前年同月比2.4%上昇したと発表した。伸びは3カ月連続で変化がなく、2017年3月以降の最低記録を維持。市場予想を下回り、英中銀イングランド銀行が8月の金融政策委員会(MPC)で利上げに踏み切るかに注目が集まっている。
最大の押し上げ要因は運輸で5.5%上昇。娯楽・文化は2.4%、外食・ホテルは2.6%それぞれ伸びた。住宅・水道・電気・ガス・その他燃料は2.1上昇し、食品・非アルコール飲料は2%値上がりした。アルコール飲料・たばこは4.1%のプラスだった。
価格変動の激しいエネルギー・食品・アルコール飲料・たばこを除いたコアインフレ率は1.9%と、5月の2.1%から減速した。
住宅所有者の住宅関連コストを含む新たな物価指標「CPIH」の上昇率は2.3%。カウンシルタックス(住民税)などを含み、年金や賃金交渉で参考にされる小売物価指数(RPI)は3.4%伸びている。ONSがRPIに代わる新指標として試験的に導入している「RPIX」は3.4%上昇した。
CPIは前月比では0.4%上昇。運輸が0.8%伸び、通信が0.7%値上がりした一方、衣料品・履物は2.1%下がった。
英中銀イングランド銀行は6月に開いた金融政策委員会(MPC)で、政策金利を0.5%に据え置くことを決定。金融資産購入による量的緩和策の規模については、4,350億ポンドで維持したものの、規模縮小の条件を緩和すると決めた。
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