メルケル首相、連立崩壊回避 墺国境警備強化などで内相と合意

ドイツのメルケル首相は2日夜、ゼーホーファー内相と難民政策について協議し、オーストリアとの国境警備を強化するとともに、他の欧州連合(EU)加盟国から流入する移民・難民を一時的に収容する中継センターを設置することなどで合意した。与党の一翼を担うキリスト教社会同盟(CSU)を率いる同内相は、メルケル首相の寛大な難民政策に反対し辞任を示唆していたが、この案を受け入れ政権にとどまる意向を明らかにした。BBC電子版などが伝えた。

CSUはメルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)の姉妹政党で、オーストリアとの国境に位置する南部バイエルン州を地盤とする。同州の前首相でもあるゼーホーファー内相はかねて、移民・難民のドイツへの流入を認めるメルケル首相の方針に強く反対し、1日までに移民・難民数の制限策を示すよう要求。その結果次第では、同党が政権を離脱し、メルケル首相が少数政権のかじ取りを強いられる可能性もあった。

メルケル首相はこれを受け、6月28日の欧州連合(EU)首脳会議(サミット)でEU加盟各国と移民・難民問題を協議。この結果、各国が自主的に難民センターを設置することや、EU域外との国境警備の強化、域外での難民審査施設の設置を検討することなどで合意した。同首相はさらに、加盟各国それぞれと二国間協議を行い、これらの国からドイツに流入した移民・難民の送還について合意を取り付けた。CSU上層部はこの成果を評価したが、ゼーホーファー内相はなお不十分との見方を示したため、事態の打開に向け両者間で協議が行われた。

メルケル首相は同内相との合意内容について、「EUとのパートナーシップ精神を維持すると同時に、他の加盟国からの移民・難民流入を規制する断固とした措置」と説明している。またゼーホーファー内相も、合意内容は自らの政策案に沿うものだとした上で、「これで引き続き内相を務めることができる」と話した。

移民・難民の玄関口となっているバイエルン州では、ユーロ圏解体と反難民を訴える「ドイツのための選択肢(AfD)」が台頭し、CSUの支持層に食い込んでいる。ゼーホーファー内相が移民・難民規制を強く訴えた背景には、同州で10月に地方選挙が予定されている事情もある。


関連国・地域: ドイツEUオーストリア
関連業種: 社会・事件政治

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