英政府統計局(ONS)は6月29日、2018年第1四半期(1~3月)の国内総生産(GDP、確定値)が前期比0.2%拡大したと発表した。改定値からわずかに0.1ポイント上方修正されたものの、伸びは2017年第4四半期の0.4%から減速した。
産業別に見ると、英国経済の原動力であるサービス業は0.3%増加。伸びは前期から0.1ポイント減速した。うちビジネスサービス・金融は0.6%伸び、流通・ホテル・レストランと自動車販売を含む運輸・倉庫・通信は共に0.1%増えた。
鉱工業は0.4%拡大。うち採鉱・採石は2.5%増加し、水道・下水・廃棄物処理は1.7%、電気・ガス・蒸気・空調供給は1.4%それぞれ伸びた。一方、製造業は0.1%減少している。
建設業は0.8%縮小。農林水産業も1.5%落ち込んだ。
支出項目別では、政府最終消費支出が0.4%増え、家計最終消費支出は0.2%拡大した。半面、投資を示す総固定資本形成は1.3%減と、前期の0.8%増からマイナスに転じた。
貿易は輸出が横ばいで、輸入は0.2%縮小。輸出から輸入を差し引いた純輸出はGDPを0.1ポイント押し上げた。
GDPは前年同期比では1.2%拡大し、前期から0.1ポイント減速。こちらは改定値から変化がなかった。
経営団体の英産業連盟(CBI)は先に、今年のGDP成長率が1.4%にとどまり、昨年の1.8%から減速するとの見通しを示した。来年は1.3%とし、さらなる減速を見込んでいる。
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