独北部ハノーバーで23日、世界最大規模の産業見本市「ハノーバー・メッセ」が開幕した。開幕式典には今年のパートナー国となるメキシコのペニャニエト大統領が出席し、メルケル首相と共に会場を視察した。
メルケル首相は、欧州連合(EU)とメキシコが先に新たな自由貿易協定(FTA)交渉で大筋合意したことについて、「欧州とドイツとメキシコにとって本当に良いニュースだ」とコメントした。一方、ペニャニエト大統領は「ドイツ企業の進出とともにメキシコの産業化が始まった」と関係性を強調した。
今年の「ハノーバー・メッセ」は、「産業システムの統合化(インテグレイテッド・インダストリー)―接続と協力」が主要テーマ。オートメーション技術とエネルギー技術、IT(情報技術)プラットフォームと人工知能(AI)などの相互作用に焦点を当てる。また、今年は初めて国際物流見本市「CeMAT(セマット)」との併催となる。
25日には今年で12回目となる「ドイツ・日本経済フォーラム」が開かれ、「モビリティーの脱炭素化」をテーマに、水素利用やデジタル化、エレクトロモビリティー(eモビリティー)が果たす役割を話し合う。講演やパネルディスカッションには、川崎重工業や千代田化工建設などの代表者が参加する。
今年の「ハノーバー・メッセ」には世界各国から5,000社以上が出展するほか、1,400を超える場内イベントが開催される予定。会期は27日までで、20万人の来場が予想されている。
■ABB、EV向け高速充電器を披露
スイス・スウェーデン資本のエンジニアリング大手ABBは22日、「ハノーバー・メッセ」で電気自動車(EV)向けの高速充電器を初披露すると発表した。
最大出力350キロワットのこの充電器は、12分で走行距離300キロメートル分の電力を補給可能。同社は「ガソリンを入れるのとほぼ同じ時間で充電が可能となるため、EVの消費者にとっての魅力が増す」としている。[日本企業の動向][環境ニュース]
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