英政府統計局(ONS)は20日、2月の消費者物価指数(CPI、2015年=100)が104.9ポイントとなり、前年同月比2.7%上昇したと発表した。伸びは1月から0.3ポイント減速し、6カ月ぶりに2%台にとどまった。
アルコール飲料・たばこは5.8%上昇。食品・非アルコール飲料は3%伸びた。運輸は2.8%、衣料品・履物は3.9%値上がりした。
価格変動の激しいエネルギー・食品・アルコール飲料・たばこを除いたコアインフレ率は2.4%と、前月の2.7%からやはり伸びが減速した。
住宅所有者の住宅関連コストを含む新たな物価指標「CPIH」の上昇率は2.5%。カウンシルタックス(住民税)などを含み、年金や賃金交渉で参考にされる小売物価指数(RPI)は3.6%伸びている。ONSがRPIに代わる新指標として試験的に導入している「RPIX」は3.6%上昇した。
CPIは前月比では0.4%上昇。家具・住宅設備が2.6%、衣料品・履物が1.7%それぞれ値上がりした一方、通信は0.5%下がった。
英中銀イングランド銀行は2月、政策金利を0.5%に維持することを決めた。中銀はこの際、経済見通しの改善を背景に、従来の予想より早期に、より大幅な利上げが必要になるとの考えを示し、向こう3年で0.25ポイント程度の利上げが3回以上行われる可能性を示唆した。ただ、2月のインフレ率が予想を下回ったことから、この方針を巡る3月の金融政策委員会(MPC)の見解が注目される。
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