• 印刷する

英国、大幅な規制緩和を否定 離脱後巡るEUの懸念を打ち消し

英国のデービス欧州連合(EU)離脱相は20日、ウィーンでEU離脱に関する方針演説を行い、英国がブレグジット後に対EU競争力を高めるため、大幅な規制緩和へと舵を切ることはないと強調した。

英政府は以前、EUから単一市場へのアクセスを拒否された場合、新たな経済モデルを採用し、EUに対する競争上の優位を狙う可能性を示唆していた。これを受けEU側には、英国が離脱後に法人税率や基準の大幅な引き下げに踏み切るとの懸念が広がっていた。

デービス氏は今回、こうした懸念を否定し、「底ではなくトップを目指す競争で首位に立つのが英国の選んだ道だ」と明言。「英国企業の製品が中国より安くなることはあり得ない」とした上で、競争に打ち勝つためには品質やサービス水準の向上と知的コンテンツの増加が必要と訴えた。

ブレグジット後の対EU経済関係については、「オープンな貿易と公正な競争の原則に基づくべき」とした上で、互いの規制や監督当局を認め合う相互承認制度を採用する必要があると話した。EUは既にスイスやカナダ、韓国と、自動車や玩具、電子製品、医療機器の分野でこうした相互承認の取り決めを交わしていると指摘し、同様の措置を求めている。

EU側や産業界からは、英政府に対し離脱後の対EU関係に関する方針を明確にするよう求める声が高まっている。こうした中、英国の閣僚は最近、相次いでEU離脱に関する方針演説を行っており、デービス氏の演説もその一環。英政府は22日の閣議で、ブレグジット後の対EU関係に関する交渉方針を話し合う予定だ。[EU規制]


関連国・地域: 英国EUオーストリアスイスアジアカナダ
関連業種: 自動車・二輪車IT・通信マクロ・統計・その他経済政治

その他記事

すべての文頭を開く

英、王室所有海域に風力発電 30年までに最大30GW相当新設(07/26)

英ガス供給網、水素輸送に転用可能=報告書(07/26)

NTTデータ、合金アロイドと資本業務提携(07/26)

乗用車生産台数、6月は26.6%減少(07/26)

シェル、独製油所にグリーン水素電解槽(07/26)

ユニリーバ、上半期は3.5%増益(07/26)

医療AIディープシー、1300万ドル調達(07/26)

レボリュート、制限付きで銀行免許を取得(07/26)

英独、共同防衛宣言に署名(07/26)

レキット、ヘルスケアに注力 家庭用品ブランド売却=新体制へ(07/25)

すべての文頭を開く

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。

の記事は有料サービスご契約者様限定記事です。契約すると続きをお読みいただけます。契約されている方は、画面右側にある各種ログインからログインください。
無料トライアルはこちら
購読申し込みはこちら

NNAからのご案内

各種ログイン