英政府統計局(ONS)は16日、2017年12月の消費者物価指数(CPI、2015年=100)が104.9ポイントとなり、前年同月比3%上昇したと発表した。伸びは11月から0.1ポイント低下し、2017年6月以降で初めて減速。英中銀イングランド銀行が目標とする2%は11カ月連続で上回っている。
アルコール飲料・たばこは5.6%上昇。食品・非アルコール飲料は3.9%、運輸は3.8%それぞれ伸びた。衣料品・履物は3.1%のプラスだった。
価格変動の激しいエネルギー・食品・アルコール飲料・たばこを除いたコアインフレ率は2.5%と、11月の2.7%から伸びが減速した。
住宅所有者の住宅関連コストを含む新たな物価指標「CPIH」の上昇率は2.7%。カウンシルタックス(住民税)などを含み、年金や賃金交渉で参考にされる小売物価指数(RPI)は4.1%伸びている。ONSがRPIに代わる新指標として試験的に導入している「RPIX」は4.2%上昇した。
CPIは前月比では0.4%上昇。運輸が2.2%値上がりしたほか、家具・住宅設備も1.3%上がった。
イングランド銀は昨年12月、政策金利を0.5%に維持することを決めた。同行は11月、目標を上回って推移するインフレ率の加速に歯止めをかけるため、2007年7月以降で初の利上げに踏み切った。インフレ率はピークに近づいているとして、中期的には2%に向かって減速すると予想している。
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