独エネルギー最大手エーオンは8日、分離した火力・水力発電・エネルギー取引子会社ウニパー(Uniper)の持ち株46.65%を、フィンランドの電力大手フォータム(Fortum)に売却することで正式に合意したと発表した。取引額は37億6,000万ユーロ。当のウニパーはかねて取引に反対していたが、エーオンは11日の締め切り寸前に提案を受け入れた格好だ。
エーオンは昨年9月、フォータムにウニパー株を1株当たり22ユーロで売却することで暫定合意。最終的な提示額は変わらず、フォータムは他の株主に対しても同じ条件で16日まで株式公開買い付け(TOB)を実施する。エーオン側は役員も全持ち株を手放す方針だ。市場では過半数株式を確保できるとの見方が強く、関係当局の承認は来年半ばまでに得られる見通し。
エーオンのヨハネス・ティッセン最高経営責任者(CEO)は「全ウニパー株を魅力的な価格で売却することができる」とコメント。「エーオンは新エネルギー時代において顧客や中核事業に完全に専念できる」とした上で、利益ある成長に向け道筋がついたと話している。[M&A][環境ニュース]
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