ロシアの中央選挙管理委員会は、反政府勢力の指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の来年3月の大統領選挙への出馬を禁止した。2月に横領罪で有罪判決を受けていることが理由。これに対し同氏は、有権者に投票をボイコットするよう呼び掛けた。政府は、この呼び掛けが合法であるか審査する必要があるとしている。BBC電子版などが26日伝えた。
ナワリヌイ氏はこの日、「プーチン大統領は私と対決するのを恐れている」とコメント。同大統領と脅威と見なされない候補のみが出馬する状況では選挙とは呼べないとして、その正当性に疑問を呈した。また有権者に対し、「投票所に行くことは嘘と腐敗に票を入れることになる」として投票しないよう訴えた。
なお、中央選管は、ナワリヌイ氏は少なくとも2028年まで公職に立候補することはできないとしている。
欧州連合(EU)は、同氏の立候補が却下されたことを巡り、「ロシアの政治的多元主義と来年行われる民主的な選挙の可能性に深刻な疑問を投げかげるもの」と懸念を示した。ロシア政府に公正な選挙戦を保証するよう求めている。
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