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EU拠出金問題に進展の兆し バルニエ氏は金額巡る合意否定も

英国の欧州連合(EU)離脱交渉で大きな争点となっているEU拠出金の清算を巡り、両者の交渉に進展があったもようだ。ただ、欧州委員会のバルニエ首席交渉官は、最大500億ユーロの清算で合意したとの報道について「まだその段階には達していない」と否定。正式な提案は、12月4日に控える同氏とユンケル欧州委員長との会談でメイ首相が行うとみられる。各メディアが29日に報じた。

清算金の金額を巡っては、英政府も「集中的な協議が続いている」としてコメントを控えており、詰めの交渉が行われているもようだ。バルニエ氏はこの日、「数日以内に交渉で合意をまとめ、EU閣僚理事会に報告できることを望んでいる」として、最終的な合意が近いことを示唆した。

清算金を巡って英政府は当初、200億ユーロを支払う用意があることを明らかにしていたが、EU側は増額を求めていたとされる。このため英政府は先に内閣小委員会を開き、EU拠出金の清算額を大幅に引き上げることを決めて交渉に臨んでいた。清算金は一括払いではなく、何年にもわたり支払いを続ける可能性が高い。

EUは12月14~15日に首脳会議(サミット)を開き、EU離脱交渉で進展があるかを見極めた上で、離脱後に向けた対英貿易交渉の開始の是非を決める。EUはかねて、拠出金の清算のほか英国在住のEU市民およびEU在住の英国民の権利、英・アイルランド国境問題で合意しない限り、貿易交渉には進まない方針を示している。中でも拠出金の清算額が最大の懸案事項となっていた。メイ首相は週明けの会談で、これら3つの問題について提案を行い、こう着状態の打開を図るとみられる。


関連国・地域: 英国EU
関連業種: マクロ・統計・その他経済政治

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