独エネルギー大手RWEから昨年4月に分離した再生可能エネルギーのイノジー(Innogy)は13日、1~9月期のEBITDA(利払い・税引き・償却前利益、特別損益除く)が30億7,500万ユーロとなり、前年同期比5.3%増加したと発表した。送電・インフラ部門が好調で、再生可能エネルギー部門の不振を補った。
売上高は2%減の294億4,200万ユーロ。再生可能エネルギーによる発電量は69億キロワット時と10.4%減少した。
EBITDAを部門別に見ると、送電・インフラは12.1%増加し、小売りが1.4%伸びた。半面、再生可能エネルギーは10.4%減っている。小売りを地域別に見ると、足元のドイツは7.4%の増益。東欧は3.4%、オランダ・ベルギーは2.4%それぞれ拡大した。一方、子会社エヌパワーを展開する英国は赤字が5.5倍に拡大した。純利益(特別損益除く)は全体で8億5,000万ユーロと、26.7%拡大している。
イノジーは通年について、特別損益を除くEBITDAが約44億ユーロ、純利益が12億ユーロ超に増えるとの見方を維持した。
イノジーは併せて、エヌパワーに関連し4億8,000万ユーロの減損費用を計上したことを明らかにした。背景には英国の競争環境が厳しくなっていることに加え、同国政府がエネルギー料金の上限を設定しようとしていることがある。なお、エヌパワーについては先に、英同業SSEの家庭向けエネルギー・サービス事業と統合することを明らかにしている。
RWEは昨年4月、将来性の高い再生可能エネルギー子会社RWEイノジーと送電および小売事業を1つの新会社に統合して分離。新会社名を「イノジー」とし、10月にフランクフルト証券取引所に上場した。[M&A][環境ニュース]
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