EU離脱交渉に進展の兆し メイ英首相の演説が後押し

英国の欧州連合(EU)離脱を巡る両者間の第4回交渉が28日に終了し、英国のデービスEU離脱担当相と欧州委員会の首席交渉官を務めるミシェル・バルニエ氏が共同記者会見を行った。デービス氏は交渉が建設的で大きく前進したと評価。バルニエ氏もメイ英首相が25日にイタリア・フィレンツェで行った演説により「交渉に新たな原動力が加わった」と語り、3回目の交渉後に示した英政府への批判的な見方を和らげた。

メイ首相は演説の中で、2019年3月の離脱後も2年間の移行期間を設けるとともに、英国が既に約束している拠出金を払い続けることを明らかにしていた。デービス氏は、英国在住のEU市民と在EUの英国民の権利やEU拠出金、英領北アイルランドとアイルランドの間の国境という主要問題でかなりの進展があったほか、欧州原子力共同体(EURATOM)からの離脱に関しても協議が前進したと述べた。中でもアイルランド国境の問題では、共通通行地域の維持に関する共同原則の策定を始めたことを明らかにした。一方、拠出金については、どの約束について支払うべきかを明確にする段階にはないとしている。

これに対してバルニエ氏は、英国在住のEU市民の権利について、欧州司法裁判所の役割を巡る食い違いが障害になっていると説明。交渉は建設的ながら依然として両者には大きな隔たりがあり、「十分な進展を達成するには至っていない」として、将来のEUと英国の関係についての話し合いに入るまでには数週間から数カ月が必要との見方を示した。

■英政府、新たな国際貿易閣外相を指名

英政府は28日、国際貿易閣外相にローナ・フェアヘッド氏を指名したと発表した。前任のプライス卿の辞任に伴うもの。フェアヘッド氏はフィナンシャル・タイムズ・グループの元最高経営責任者(CEO)で、昨年まで英公共放送BBCの監督機関であるBBCトラストの会長を務めていた。


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