• 印刷する

EU法の「廃止法案」を可決 下院で賛成多数、委員会での審議へ

英下院は12日未明(現地時間)、英国の欧州連合(EU)離脱に向けた「廃止法案」の採決を行い、326対290の賛成多数で可決した。EU法を廃止して国内法に置き換えるための最重要法案で、最初の関門を突破した格好。これを受けて議会での審議は次の段階へ進むこととなる。

11日に始まった同法案の第2読会では、審議が8時間に及んだ。与党・保守党の議員は全員が賛成に回った。メイ首相はこの法案について「確実性と明確性」を担保するものだとした上で、「やるべきことはまだたくさんあるが、今回の決定により強固な基盤を得て交渉に向かえる」とコメント。一方、最大野党・労働党は「議会民主主義に対する侮辱だ」と批判している。

廃止法案はまず冒頭で、英国のEU加盟を定めた国内法である「1972年欧州共同体法」を廃止。これにより、EU法の国内法に対する上位性が廃止され、新たなEU法は英国に適用されなくなる。既存のEU法の内容は引き続き効力を持つが、今後は英国が独自に修正・廃止できるようになる。廃止法案では個々のEU法の内容には触れず、一括して国内法に置き換え、不足部分については英国がブレグジット後2年以内に修正できるとしている。

法案は今後、委員会での詳細な審議に入る。政府は、8日間にわたり計64時間の協議を進めるスケジュールを提案し、議会はこれを318対301の賛成多数で承認している。法案はその後、上院に回され、下院への差し戻しが必要かを判断される。[EU規制]


関連国・地域: 英国EU
関連業種: マクロ・統計・その他経済政治

その他記事

すべての文頭を開く

30年までにSAF10%義務化 航空業の脱炭素化、国内生産促進(04/26)

自然環境悪化、英経済成長を最大12%減速(04/26)

当局、米MSとアマゾンを調査=AI提携で(04/26)

資源アングロ、豪BHPが買収提案(04/26)

乗用車生産台数、3月は27.1%減少(04/26)

消費財PZカッソンズ、アフリカ撤退を検討(04/26)

英国、児童飲酒率で世界首位=WHO(04/26)

英独首相がベルリンで会談 防衛・安保面での連携強化で合意(04/25)

ヒースロー空港で従業員スト 5月7~13日まで、800人参加(04/25)

国防費をGDPの2.5%に拡大=30年までに(04/25)

すべての文頭を開く

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。

の記事は有料サービスご契約者様限定記事です。契約すると続きをお読みいただけます。契約されている方は、画面右側にある各種ログインからログインください。
無料トライアルはこちら
購読申し込みはこちら

NNAからのご案内

各種ログイン