英蘭資本の石油メジャー、ロイヤル・ダッチ・シェルは27日、第2四半期(4~6月)の純利益が15億4,500万ドルとなり、前年同期比31%増加したと発表した。原油価格の回復が追い風になったほか、非中核資産の売却などを含むコスト削減策が奏功した。
在庫評価変動の影響と特別損益を除いた純利益は36億400万ドルと3.5倍近くに拡大。これを事業別に見ると、探査・採掘の上流部門は3億3,900万ドルと、1年前の13億2,500万ドルの赤字から黒字に回復した。製油や販売を手掛ける下流部門とガス部門はそれぞれ39%、35%の増益だった。石油・ガスの生産量は日量267万2,000石油換算バレルと、2%拡大している。
シェルは大規模な人員削減を含む事業の再編と合理化を進めており、2018年までに総額300億ドルの非中核資産を売却する方針。当期には、アイルランド北西沖のコリブ(Corrib)・ガス田資産やニュージーランドのカプニ(Kapuni)・ガス資産の売却が決定した。
ベン・ファンビューデン最高経営責任者(CEO)は、今回の好業績は昨年2月に買収が完了した英ガス・石油大手BGグループの統合に伴い、自社の立て直しが進んでいることを示すものと評価。今後も、資本効率化やコスト管理、新規プロジェクトの実行、事業売却に注力していくとした。[M&A]
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