メルケル首相率いるキリスト教民主同盟・社会同盟(CDU・CSU)の支持率が40%に上昇し、連立相手の社会民主党(SPD)との差が一段と広がっている。前政権で与党と連立を組んでいた自由民主党(FDP)も支持を伸ばしており、9月の総選挙後に与党が連立相手を変える可能性も出てきた。独紙フランクフルター・アルゲマイネが21日、調査機関アレンバッハ研究所に委託した世論調査の結果として伝えた。
調査は6月1~15日に、1,437人を対象に実施された。CDU・CSUの支持率は5月の前回調査から3ポイント上昇した。一方でSPDは24%と2ポイント低下し、支持率で16ポイントの開きが出ている。FDPは1.5ポイント上昇して10.5%となり3位に躍り出た。左翼党は8.5%、緑の党は7%、ユーロ圏離脱と反難民を訴える「ドイツのための選択肢(AfD)」は6.5%だった。AfDは前回調査から1.5ポイント低下し、下落傾向が鮮明となっている。
CDU・CSUはこれまでもFDPと連立することが多く、2009~2013年にも連立を組んでいた。しかし2013年の前回総選挙でFDPは議席獲得に必要な5%に届かなかったため、CDU・CSUはSPDとの大連立を決めた経緯がある。
なお調査では、次期首相候補にふさわしい政治家としてメルケル首相と答えた人が45%となり、2月の調査の26%から大きく上昇。逆にSPDのシュルツ党首は20%と、39%から大幅に低下している。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。