ロシア国民の6割超が、フランス大統領選挙の第1回投票で2位に付けた極右政党・国民戦線の元党首マリーヌ・ルペン氏に共感している――。こうした傾向が、政府系調査機関の全ロシア世論調査センター(VTsIOM)が2日公表した最新調査の結果で明らかになった。
調査は4月25~26日に全国の18歳以上の1,200人を対象に実施。この結果、ルペン氏に共感するとの回答が61%に上り、第1回投票でトップとなった中道で無所属のエマニュエル・マクロン前経済・産業・デジタル相に共感するとした8%を大きく上回った。候補者の認知度については、ルペン氏がおよそ71%で首位。マクロン氏や、中道右派陣営の候補に擁立されたフィヨン元首相はいずれも50%前後だった。
また、仏大統領選がロシアに影響を及ぼすと考えている人は全体の57%に上り、関係ないとした35%を上回った。VTsIOMはロシアにおけるルペン氏の人気について、同氏がロシアとの関係正常化を公約に掲げているためと分析している。
フランスで4月23日に実施された大統領選の第1回投票では、マクロン氏が24.01%、ルペン氏が21.3%をそれぞれ獲得し、5月7日に実施される決選投票に駒を進めた。ルペン氏はその後、極左を含む幅広い層を取り込むため、極右政党・国民戦線の党首を一時的に退任している。
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