ドイツ南西部ザールラント州で26日、州議会選挙の投開票が行われ、メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)が得票率40.7%で勝利した。同議会選は9月の総選挙に向けた前哨戦とみられ、連立相手の社会民主党(SPD)が勝つ可能性も浮上していたが、メルケル首相にとっては朗報といえそうだ。
CDUは、2012年の前回選挙から得票率を5.5ポイント伸ばした。SPDは29.6%と、前回から1ポイント減少。左翼党は12.9%を確保したが、緑の党は4%と議席獲得に必要な5%を下回り、これら3党による「赤赤緑」連合の結成には至らなかった。一方、反難民を訴える「ドイツのための選択肢(AfD)」は6.2%と躍進。今回初めて議席を得ている。
ザールラント州の有権者は約80万人で、今回の投票率は71%と前回の61.6%を大きく上回った。ドイツでは5月にも、北部シュレスウィヒ・ホルシュタイン州と西部ノルトライン・ウェストファーレン州で議会選を控えている。
■SPDの支持率、再び上昇
SPDの支持率が33%に上昇し、与党CDU・姉妹政党のキリスト教社会同盟(CSU)と再び並んだ。独日曜紙ビルト・アム・ゾンタークが市場調査機関TNSエムニド(Emnid)に委託した調査で、こうした結果が出た。
調査は3月16~22日に、2,450人を対象に実施。SPDの支持率は1週間前の前回調査から1ポイント上昇した一方、CDU・CSUは横ばいだった。SPDの支持率はシュルツ党首の就任後、上昇傾向にある。
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