北ア自治政府のマクギネス前副首相が死去

北アイルランド自治政府のマクギネス前副首相が21日、病院で死去した。66歳だった。同氏は昨年12月から心臓疾患で闘病していた。同氏が所属していたシン・フェイン党の声明を元に各紙が伝えた。

マクギネス氏は、カトリック系過激派組織アイルランド共和軍（ＩＲＡ）の元司令官。その後、ＩＲＡの政治組織であるシン・フェイン党の政治家に転身し、1998年のプロテスタント系勢力との包括和平合意に貢献した。2007年から今年１月に辞任するまで北アイルランド自治政府の副首相を務め、連立を組むプロテスタント強硬派の民主統一党（ＤＵＰ）の歴代首相とともに和平の定着に務めた。

マクギネス氏の辞任後、シン・フェイン党は後任選出を期限内に行わず、自治議会（定数90）は解散。今月２日に総選挙が行われた。この結果、ＤＵＰが28議席で第１党を維持。シン・フェイン党の獲得議席は27議席だった。