メルケル首相率いるキリスト教民主同盟・社会同盟(CDU・CSU)の支持率が、連立相手の社会民主党(SPD)を再び上回った。ただ、その差は1ポイントのみで、依然として拮抗(きっこう)している。独日曜紙ビルト・アム・ゾンタークが市場調査機関TNSエムニド(Emnid)に委託した調査で、こうした結果が出た。
調査は3月9~15日に、1,832人を対象に実施された。CDU・CSUの支持率は33%と、1週間前の前回調査から変化がない。一方、SPDは32%と1ポイント低下した。SPDの支持率はシュルツ党首の就任後に上昇を続け、2月には過去10年で初めてCDU・CSUを上回っていた。ユーロ圏解体と反難民を訴える「ドイツのための選択肢(AfD)」は9%で3位に付けた。左翼党と緑の党は共に8%でこれに続く。
次期首相候補にふさわしい政治家を尋ねた項目では、メルケル首相と答えたのは46%とシュルツ氏の38%を上回った。2月時点ではシュルツ氏が46%で6ポイント上回っていたが、これが逆転した格好だ。
SPDと左翼党、緑の党の支持率は合わせて48%に達するため、これら3党で連立政権を組むことも可能。世論調査によると、南西部ザールラント州は26日の州議会選で、この「赤赤緑」連合が勝利すると予想されている。同議会選は9月の総選挙に向けた前哨戦とみられていることから、CDU・CSUは今後、苦戦を強いられそうだ。
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