スコットランド独立への支持率が過去最高の水準に達している――。スコットランドの世論調査機関ScotCenが15日に公表した年次調査「スコットランド人の社会的態度(SSA)」で、こうした傾向が明らかになった。
ScotCenはスコットランド自治政府が発足した1999年以降、スコットランド人の政治構造や政党などに対する態度を毎年まとめている。2016年調査は昨年7月~12月にかけて、16歳以上の1,237人を対象に実施された。その結果、スコットランド独立の支持率が46%に達し、スコットランド自治政府による統治(42%)を初めて上回った。独立や自治政府は不要とする回答は8%にとどまっている。
一方、欧州連合(EU)に対する態度を見ると、EU懐疑派がわずかに勢力を伸ばしている。英国のEU離脱支持者は2015年の17%から、2016年に25%に増加。反面、EUが加盟国に対して持つ権限を強化すべきとの回答は11%から5%に落ち込んだ。ScotCenは、EU離脱派のキャンペーンが影響を与えたと分析している。
スコットランド自治政府のスタージョン首相は13日、2018年秋~2019年春に英国からの独立の是非をめぐる2度目の住民投票に向けた手続きを開始する意向を明らかにした。英国のEU離脱が決まった昨年6月の国民投票で、スコットランド住民の62%が残留を求めていたためで、3月中にも住民投票の手続き開始に向けスコットランド議会に諮る予定だ。
2014年9月に実施されたスコットランドの英国からの独立の是非を問う住民投票では、45%対55%で独立が否決された。ただ、スコットランド各紙が先に行った世論調査では、いずれも独立派が過半数を占めている。
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