英国民の3割が、最低所得基準(MIS)を下回る収入で生活している。ジョゼフ・ラウントリー基金(JRF)が15日に公表した最新の調査で、このような結果が明らかになった。生活コストが拡大する中、賃金が頭打ちになっていることを背景に、6年前の25%から上昇している。
今回の調査は、2014~2015年の世帯収入を基に算出。それによると、英国民のうち収入がMISを下回ったのは1,910万人と全体の30.1%に達した。うち子どもが600万人を占めており、これは子ども全体の45%に及んだ。年金生活者のうちMISを満たしていないのは14.6%で、180万人に上る。
また、MISの75%を下回る「貧困層」に分類される人は1,110万人と、全体の17.5%を占めた。こちらも前回調査時の14.9%から上昇。子どもに限ると、貧困率は26.6%に達している。
BBC電子版によると、MISを満たすためには、ロンドン郊外でアパート暮らしをしている独身者の場合、最低でも年間1万7,300ポンドを稼ぐ必要がある。また、公営住宅に住む子ども2人を扶養する夫婦の場合は、年間3万7,800ポンド以上の家計収入が必要となる。[労務]
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